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ファルコバイオシステムズ バイオ事業部

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遺伝性乳がん・卵巣がん症候群の遺伝子診断 BRCA1/2遺伝子検査のご案内

医学的管理

医学的管理
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BRCA1/2遺伝子検査で病的変異が見つかった方、あるいは遺伝性乳がん・卵巣がん症候群(以下、HBOC)が疑われる方に対しては、乳がんや卵巣がんの発症リスクが一般の人よりも高いことから、その人のリスクに応じた1次予防・2次予防の対策が必要です。

乳がんの医学的管理

 

1)検診方法
乳がんの発症リスクが高い方に対する検診方法に関するガイドラインは、日本ではまだありません。乳腺専門医や臨床遺伝専門医が、海外でのデータやガイドライン、それまでの経験を踏まえて、高リスクの方のための検診プランを考えているのが現状です。米国では、関連するガイドライン等で以下の検診方法が推奨されています3) 10) 11)
  • 自己乳房検診:18歳から毎月1回のペースで実施する。
  • 乳房の視触診:25歳から6ヵ月に1回のペースで実施する。
  • マンモグラフィーと乳房MRI:25歳から、あるいは家系内で最も若く発症した年齢に基づいて個別に設定した年齢から、毎年1回のペースで実施する。
一般の乳がん検診では、視触診とマンモグラフィーを実施している施設が多いですが、乳腺密度の高い、若い年齢からの検診の実施が必要であることを考えると、MRIや超音波検査を組み合わせる方がよいとの意見があります。海外では、BRCA1/2遺伝子変異を有する方を対象とした研究においてMRIを組み合わせることで精度が向上すると報告されています29)。また日本では、厚生労働省の研究班で、若年(40歳代)に対する乳がん検診での超音波検査の有用性について調査されているところです。
2)化学的予防
エストロゲン受容体拮抗薬であるタモキシフェンは、乳がん治療の補助療法剤として、日本でも米国でも使用されています。また米国では、タモキシフェンは、乳がんの発症リスクの高い女性に対する乳がんリスク軽減剤としても承認されています。海外では、タモキシフェンが、BRCA1/2遺伝子変異を持っている方に対しても乳がんの1次予防薬として有効であるかどうかについて調査され、その効果があったと報告されています30)31)。それらの報告によると、BRCA1遺伝子変異を持っている方よりもBRCA2遺伝子変異を持っている方のほうが乳がんの発症リスク低下の効果が高かったようです。ただし、海外でも、BRCA1/2遺伝子変異を持っている人を対象とした調査データは限られたものとなっています。
日本において、乳がんを発症していない人にタモキシフェンを処方することは、保険診療の中では認められていません。
3)外科的予防
米国では、乳がんの発症リスクが高い方が、乳がんの1次予防のために選択できる方法として、リスク軽減のための両側乳房切除術が提示されることがあります。米国の調査では、BRCA1/2遺伝子に変異が見つかった方に対して予防的に両側乳房を切除した場合に、乳がんの発症リスクが90%低下したとの報告があります14)。しかし、予防的両側乳房切除を受けても、残存組織から乳がんの発症リスクが残ることも報告されています。米国では、個々のケースに応じて、予防的な両側乳房切除が選択肢の1つとして考えられています。手術による利益やリスクだけでなく、手術以外の選択肢や、結果として起こり得る心理的影響等を、よく話し合った上で、クライエントが決定するとされています3)
日本では現在のところ、予防的な両側乳房切除術は保険診療では認められていません。

卵巣がんの医学的管理

 

1)検診方法
卵巣がんは一般に早期発見の難しいがんと言われています。初期では症状が現れないことや進行が早いことが理由としてあげられます。卵巣がんの早期発見が難しいという性質上、リスクの高い女性に対して早期発見に有効である検診方法はまだ確立されていませんが、米国では、関連するガイドライン等で予防的卵管卵巣摘出術を選択しない女性に対して以下の検診方法が推奨されています3) 10)
  • 経膣超音波検査
  • 腫瘍マーカーCA-125の測定
    -どちらも、35歳から、あるいは家族の中で最も若く卵巣がんを発症した年齢の5~10歳若い年齢から、6ヵ月に1回のペースで実施する。
2)外科的予防
上記のとおり、卵巣がんの早期発見は難しいため、米国では、BRCA1/2遺伝子変異を持っている方など卵巣がん発症のリスクの高い女性に対して、理想的には35~40歳、または出産終了時、あるいは家系内で最も若く卵巣がんと診断された年齢に基づいて個別に設定された年齢において、リスク低減のための卵管卵巣摘出手術が推奨されます。その際には、出産の希望、がんの発症リスクの程度、卵巣を摘出した後に生じる更年期症状の管理、短期ホルモン補充療法(HRT)とそれに関連する医学的問題、卵巣を切除したことによる心理的影響等が十分に話し合われ、予防的卵管卵巣摘出術を選択するかどうかはクライエントが決定します。
BRCA1/2遺伝子変異を有する方に対する予防的卵管卵巣摘出術に関する調査では、この手術によるメリットと注意点について以下のような報告があります。メリットとしては、卵巣がんの発症リスクが約80~96%低下すること32)33)、また卵巣摘出後の乳がんリスクが50%低下することがあげられます34)。一方、注意点としては、卵管卵巣を摘出した後でも腹膜がんを発症するリスクは残っているため33)、定期的な検診や更年期症状の管理が必要とされています。
なお、日本においては、卵巣がんの予防を目的とした卵管卵巣摘出術は保険診療として認められていません。

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