Current Topicsは、遺伝性乳がん・卵巣がん症候群に関する情報の中から新しい知見や話題となっていることを1つとりあげて紹介するページです。
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弊社は、一般の方々(患者・家族)向けの「家族性乳がん・卵巣がんの情報サイト」(以下、一般向けサイト:http://www.familial-brca.jp/)を2008年6月より公開し、運営しています。この一般向けサイトについて一般の方々を対象にして行ったWebアンケート調査(2009年5月実施)の結果について、3報に分けてご報告します。
第1報目は、「乳がんと遺伝」についての関心や「家族性乳がん」の認識などについての調査結果です。
自分や家系内の乳がんの遺伝について考えたことがあるのは約70%
「家族性乳がん」を詳しく知っているのは5%、
全く知らないのは46%
今回ご報告する調査は、インターネットリサーチ会社(株)マクロミルに依頼し、一般向けサイトを閲覧後、20項目の質問に答えていただく形式で行いました。調査対象は、20歳以上の女性で、乳がんと診断されたことのある方、もしくは第2度近親内に乳がんと診断された方がいる方とし、1007名より回答を得ました。
回答者の背景
- ■回答者の年齢構成
回答者の60%は40歳未満の方でした。 
- ■回答者の乳がん診断歴
今回の調査は、ご自身が乳がんと診断された女性、もしくは第2度近親内に乳がんと診断された方がいる女性を対象としています。回答者のうち、現在・過去において乳がんと診断されたことのある方は12%でした。つまり、残りの88%は、”乳がんの家族歴のある”方と考えることができます。 
乳がんが遺伝するかもしれないと考えたことは?
- 回答者全体の70%以上が、「考えており、とても気になっている」あるいは「考えたことがある」と回答しました。乳がんの遺伝について考えたことがある方の割合は、「乳がんと診断されたことがあるか」、「乳がん検診を受診しているか」等の、回答者の背景の違いによって、特に大きな違いは見られませんでした。ご自身が乳がんと診断されたことのある方だけでなく、家系内に乳がんと診断された方がいる方でも、乳がんが遺伝するかどうかを考えたり、心配したりしていることが分かりました。
- ■アンケートの質問

乳がん検診を受けているか?
- 下のグラフは、第2度近親内に乳がんと診断された方がいる方(n=866)が最近2年間で受けた乳がん検診の回数を年齢別に表したものです。40~50歳代では、最近2年間で1回以上受診している方の割合は60~70%でした。一方、40歳未満の年齢層では、半数以上の方が乳がん検診を1度も受診していませんでした。
- ■アンケートの質問

家族性乳がんの認知度は?
- 『家族性乳がん』について「名称と内容を詳しく知っている」あるいは「名称と遺伝によって発症することを知っている」と回答した方は、全体の約30%にとどまりました。「全く聞いたことがない」と回答した方は46%であり、「家族性乳がん」の認知度は低いことが分かりました。
- ■アンケートの質問

今回の調査から、「家系内に乳がんと診断された方がいる」方において「家系内の乳がんが遺伝する」ことが気になっていても、それが乳がんの早期発見のための「乳がん検診受診」にはつながっていない可能性が示唆されました。また、「家族性乳がん」は一般の方々の中であまり知られていないことも示されました。
乳がん全体の5~10%では乳がんの家族歴が見られ、遺伝要因が関与していると考えられています。乳がんの家族歴がある女性は、ない女性と比較して、2~4倍乳がんにかかるリスクが高いことが知られています。また、BRCA1/2遺伝子の生殖細胞系列の変異を原因とする遺伝性乳がん・卵巣がん症候群では、70歳までに乳がんを発症するリスクが50~70%であるという報告があります。このような乳がんの発症リスクが高い方にとって適切な乳がん検診を受けることは重要とされています。詳しくは、こちらをご参照ください。
家系内の乳がんが遺伝するかどうか心配なとき、例えば「乳がん検診を受ける」、「医療機関に相談する」といった行動をとるきっかけとして、情報は大きな役割を果たすことがあります。家族性乳がん・卵巣がんの情報サイトには、家族性乳がんや乳がんと遺伝についての説明の他に、遺伝性の乳がんやBRCA1/2遺伝子検査について相談できる医療機関のリストも掲載しています。こちらをご参照ください。
>「家族性乳がん・卵巣がんの情報サイト」に関するアンケート調査(2)

