本文へジャンプ

マルチカラーPCRキメリズム解析(STR-PCR法)

本解析の臨床的意義

ミニ移植におけるドナー由来細胞の生着

造血幹細胞移植においては、患者とドナー由来の造血系細胞が混在する、いわゆる混合キメラ状態が形成されます。造血幹細胞移植後のキメリズムの定量は、移植片の生着あるいは拒絶をモニタリングする方法として臨床的に有用であると言われています。
最近、骨髄非破壊的移植(ミニ移植)等の新たな移植法の出現により、移植施行例が増加し、キメリズム解析の必要性は更に高まっています。現在主に用いられている解析方法は異性間FISH*1法、あるいはSTR-PCR*2法です。STR-PCR法は、同性間移植にも対応できる、より正確で効率の良いキメリズム解析法です。

*1 FISH ; fluorescent in situ hybridization (蛍光 in situ ハイブリダイゼーション)

*2 STR ; short tandem repeat (一般的にマイクロサテライトマーカーとも呼ばれる)

識別能の高いSTRマーカー

本解析に用いるSTRマーカーには、PCR増幅による定量性を考慮し、4塩基反復マーカーの中から多型性の高い4マーカーを選択しました。4マーカーの組み合わせにより、独立個体での重複確率は1.79×10-5となります。

解析に用いるSTRマーカー

T細胞/顆粒球キメリズム解析

骨髄非破壊的移植(ミニ移植)の際の免疫応答に深く関わっているのはT細胞や顆粒球と考えられており、T細胞分画や顆粒球分画それぞれでのキメリズム解析の重要性が大きくなっています。そのため当社では、キメリズム解析前のT細胞(CD3+)、顆粒球(CD33+)の分離操作をオプションとしてご用意いたしております。

本解析とFISH法との比較

FISH法はキメリズム解析の一般的手法として臨床現場に普及しております。しかしFISH法は、性染色体を指標にキメリズムを解析する手法であるため、異性間での移植実施例でしか適応できません。
一方、本解析におきましては、性別には関係なく個体を識別できるSTRマーカーを用いることにより、同性間移植実施例にも対応可能です。 また、定量性、感度共に、FISH法と比較しても遜色のない性能を発揮します。

FISH法との比較(定量直線性の確認)

本解析の概要

検査項目名解析内容検体量保存条件所要日数
マルチカラーPCR
キメリズム解析(移植前)
移植前ドナー・レシピエントのSTR多型解析による移植後解析の判定ローカスの選定全血2ml*1冷蔵約1週間
マルチカラーPCR
キメリズム解析(移植後)*2
移植後のキメラ状態の評価全血7ml
または
骨髄1ml
T細胞(CD3)細胞分離*3キメリズム移植後解析前のCD3細胞分離全血7ml
または
骨髄1ml
必ず冷蔵
顆粒球(CD33)細胞分離*3キメリズム移植後解析前のCD33細胞分離

*1 必ずドナー・レシピエントペアでご提出ください。

*2 必ず移植前解析を先にご依頼ください。

*3 必ず移植後解析とセットでご依頼ください。

報告書見本はこちら

ページの先頭へ戻る