染色体サブテロメア解析
染色体サブテロメア領域の構造異常と診断意義
原因不明の精神遅滞またはMCA/MR(先天多発奇形・精神遅滞) 症候群においては、通常の染色体検査では検出されない、染色体末端部領域(サブテロメア領域)の構造異常が、5%程度認められることが知られています。 既に比較的高頻度なサブテロメア微細欠失症候群が発見されており、 これらの染色体異常を正確に診断することは、患児の予後予測・合併症の早期発見・正確な遺伝カウンセリングに極めて有用であると考えられます。

MLPA法による染色体(遺伝子)解析
MLPA(Multiplex Ligation-dependent Probe Amplification)法は、従来の染色体検査では検出されにくかった、染色体端部の微細な欠失/重複を効率的に検出することのできる、新しい概念に基づいた遺伝子解析法です。
本検査では、各染色体(Ch1~22, X, Y)それぞれのサブテロメア領域の、量的不均衡(欠失/重複)の有無を同時に検出します。(使用kit:P036/P070)
しかし、検出された変異が臨床症状の原因であることを確定するためには、サブテロメアプローブを用いたメタフェーズFISH検査等の確認検査が必要です。
染色体サブテロメアMLPA解析結果の一例(10q欠失/17p重複例)

※MLPA法(Salsa® MLPA® kit)の一般的なご案内はこちら
- 染色体サブテロメアMLPA解析の性能、注意点等
本解析の概要
| 検査項目名 | 解析内容 | 検体量 | 保存条件 | 所要日数 |
|---|---|---|---|---|
| サブテロメアMLPA | 染色体サブテロメア領域の 不均衡型構造異常(量的不均衡)の検出 | 全血2ml* (EDTA2Na採血推奨) | 冷蔵 | 21~22日 |
*血液以外の検体のご提出につきましては、一度弊社にご相談ください。
- ご検出に際してのご注意
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- 一部の領域については、健常人においてもゲノム量的不均衡が検出される(多型と考えられる)場合があります。
- 特異的プローブが設定された領域上の遺伝子における微小変異が、欠失として検出される可能性があります。
- 特異的プローブが設定された領域より、更にテロメア側に断端のある染色体サブテロメア異常、および特異的プローブの結合領域を含まない中間部欠失のサブテロメア異常等は検出できません。
- 逆位、均衡型転座など、ゲノムの量的変化を伴わない染色体サブテロメア異常は検出できません。
検査依頼前のお願いと、依頼時の確認事項について
本検査は患者の染色体異常を検索する「ヒト生殖細胞系列遺伝子解析」です。ファルコバイオシステムズは、染色体サブテロメアMLPA解析の実施において、「ヒト遺伝子検査受託に関する倫理指針」(社団法人日本衛生検査所協会)、「遺伝学的検査に関するガイドライン」(10学会共同)、「遺伝学的検査としての染色体検査ガイドライン」(日本人類遺伝学会)、「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取り扱いのたのガイドライン」(厚生労働省)の各指針の遵守を基本としています。
上記指針に則り、検査のご依頼に際しましては前もって、患者への適切な遺伝カウンセリングの実施をお願いいたします。また、遺伝カウンセリングにおける、検査実施についての患者の同意取得(インフォームドコンセント)を、検査依頼書にて確認させていただきます。