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「すでに発症している患者の診断を目的として行われる遺伝学的検査」

日本医学会「医療における遺伝学的検査・診断に関するガイドライン」より
3-1)すでに発症している患者の診断を目的として行われる遺伝学的検査

すでに発症している患者を対象とした遺伝学的検査は,主に,臨床的に可能性が高いと考えられる疾患の確定診断や,検討すべき疾患の鑑別診断を目的として行われる.遺伝学的検査は,その分析的妥当性,臨床的妥当性,臨床的有用性などを確認した上で,臨床的および遺伝医学的に有用と考えられる場合に実施する.複数の遺伝学的検査が必要となる場合は,検査の範囲や順番について,臨床的に適切に判断した上で実施する.検査実施に際しては,検査前の適切な時期にその意義や目的の説明を行うことに加えて,結果が得られた後の状況,および検査結果が血縁者に影響を与える可能性があること等についても説明し,被検者がそれらを十分に理解した上で検査を受けるか受けないかについて本人が自律的に意思決定できるように支援する必要がある.十分な説明と支援の後には,書面による同意を得ることが推奨される.これら遺伝学的検査の事前の説明と同意・了解(成人におけるインフォームド・コンセント,未成年者等におけるインフォームド・アセント)の確認は,原則として主治医が行う.また,必要に応じて専門家による遺伝カウンセリングや意思決定のための支援を受けられるように配慮する.

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