FALCO

ファルコバイオシステムズ

よくわかる!ファルコバイオシステムズ

ファルコバイオシステムズ バイオ事業部

ヒト遺伝子検査事業を通じてより良い医療を実現したい。それが我々の願いです。

リンチ症候群(HNPCC)の遺伝子診断 MLH1/MSH2/MSH6/PMS2遺伝子検査のご案内

遺伝カウンセリング

遺伝カウンセリング
文字サイズ標準特大

リンチ症候群(HNPCC)の遺伝カウンセリング

リンチ症候群(HNPCC)と診断されても、それぞれのがんに対する治療やフォローアップに関しては、それぞれの診療科でチーム医療の体制の中で行われています。ただし、家族性腫瘍の可能性が考慮される場合には、さらに遺伝に関連する問題に対応できる医師または遺伝カウンセラーとの連携が推奨されています。

遺伝カウンセリングの進め方は、個々の疾患や遺伝カウンセリングのスタイルによって異なりますが、リンチ症候群(HNPCC)と診断された方やその可能性がある方に対する遺伝カウンセリングでは、以下の内容が含まれることが望ましいと考えられます。

  • クライエントの病歴および家族歴を詳細に聴取し、それに基づいてリスク評価をする。
  • リンチ症候群に関する医学的・遺伝学的な情報提供をする。
  • クライエントのリスクに応じた医学的な管理方針の選択肢について話し合い、クライエントが自己決定できるように支援する。
  • 他の診療科・施設・医療専門職とコーディネートする。
  • その他にも社会資源、情報源等について、クライエントにとって必要と思われる情報提供をする。
  • 倫理的・法的・社会的問題について話し合う。

ページのトップへ

 

リンチ症候群(HNPCC)の遺伝子検査に関わる遺伝カウンセリング

リンチ症候群(HNPCC)に関わる遺伝カウンセリングでは、他の家族性腫瘍と同様、多岐にわたる問題が話し合われますが、その中で遺伝子検査について話し合われることがあります。遺伝子検査に関連する各種ガイドラインにも、遺伝子検査の前後での遺伝カウンセリングの必要性について言及されています。ただし、遺伝カウンセリングは、遺伝子検査を実施するためだけに行われるものではありません。

遺伝子検査を実施するには、インフォームド・コンセントの取得が求められます。遺伝子検査前の「インフォームド・コンセントを得るための説明」と「遺伝カウンセリング」は同一ではありませんが、遺伝カウンセリングで、クライエント自身が遺伝子検査を受けるかどうかを決定することを支援する中で、インフォームド・コンセントで説明されるべき内容(検査の目的、方法、予想される検査結果、内容、精度、被検者のとり得る選択肢、実施にあたっての医療上の危険性など)22)について情報提供をし、同意を得ることがあります。
リスクや情報の受けとめ方は個人差がありますし、またクライエントが置かれている状況などによって、抱えている心理的・社会的問題は異なります。遺伝カウンセリングでは、クライエントにとっての遺伝子検査の意義や動機などについて話し合ったり、検査結果を受け取った時に抱く気持ちや行動を想像したり、あるいは検査結果がクライエントの家族にとってどのような影響を与えるのかなどを話し合いながら、クライエントの自律的な決定を支援します。

また、遺伝学的な情報は、血縁者で共有されるという特徴があります。そのため、遺伝子検査を受ける・受けないにかかわらず、遺伝的な情報やその選択肢に関する決心が血縁者に対しても影響を与える可能性があります。あるいは家族計画の決定に関わることもあり、遺伝カウンセリング担当者は、これらのことを考慮に入れて支援することが求められます。血縁者に対する影響だけではなく、遺伝子検査の結果は、倫理的、法的、社会的問題に関わるために、実施にあたって慎重に取り組む必要があります。

ページのトップへ

 

遺伝カウンセリングとは

遺伝カウンセリングとは、『遺伝性疾患の患者・家族またはその可能性のある人(クライエント)に対して、生活設計上の選択を自らの意思で決定し行動できるよう臨床遺伝学的診断を行い、遺伝医学的判断に基づき遺伝予後などの適切な情報を提供し、支援する医療行為である』と遺伝医学関連10学会による「遺伝学的検査に関するガイドライン」22)では謳われています。そして、『遺伝カウンセリングにおいてはクライエントと遺伝カウンセリング担当者との良好な信頼関係に基づき、さまざまなコミュニケーションが行われ、この過程で心理的精神的援助がなされる。遺伝カウンセリングに対して一方的な遺伝医学的情報提供だけではないことに留意すべきである』と続けられていて、クライエントと遺伝カウンセリング担当者との関係性や双方向のコミュニケーションに重点が置かれることが強調されています。遺伝カウンセリングの対象となる領域は幅広く、関連する診療科も産科、小児科、神経科、眼科、耳鼻科、外科など多岐にわたります。そのため、複数の診療科や医療者が連携を取ることが求められることも多々あります。遺伝カウンセリングを提供する診療科の名称は病院ごとに異なっていて、例えば遺伝子診療科、遺伝科、遺伝外来、家族性腫瘍外来などがあります。全国の大学病院を中心に遺伝子医療を行う体制づくりが積極的に進められていて、各施設間での情報交換を目的として、全国遺伝子医療部門連絡会議23)が結成されています。

海外の状況を見てみますと、米国遺伝カウンセラー学会(National Society of Genetic Counseling)では以下のように遺伝カウンセリングが定義づけられています24)

Genetic counseling is the process of helping people understand and adapt to the medical, psychological and familial implications of genetic contributions to disease. This process integrates:

  • Interpretation of family and medical histories to assess the chance of disease occurrence or recurrence.
  • Education about inheritance, testing, management, prevention, resources and research.
  • Counseling to promote informed choices and adaptation to the risk or condition.
  • ページのトップへ

     

    遺伝カウンセリング担当者

    遺伝カウンセリングを行うためには、遺伝医学や遺伝学的検査の知識、カウンセリングスキルを有していて、また倫理的、法的、社会的問題に対応できることが求められます。それらの知識やスキルのある専門職を認定するための資格制度-医師を対象とした臨床遺伝専門医と、非医師の認定遺伝カウンセラー-があります。臨床遺伝専門医および認定遺伝カウンセラーはどちらも、日本人類遺伝学会と日本遺伝カウンセリング学会の共同で認定される資格です。全国で、臨床遺伝専門医は約550名、認定遺伝カウンセラーは40名います(2009年4月現在)。25) 26)

    ページのトップへ